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【ソフトテニス】”考える力”の伸ばし方|勝てる選手の頭の使い方

前回の【挑む力】に続き、今回はいよいよ最終回、4つ目の"考える力"についてです!

今週末はいよいよ中学生は春の選手権、高校生はインターハイ西部予選
この記事を試合前に読んでくれている選手や保護者の方もいるかもしれません。
今回のテーマは、まさに試合で差がつく力です。

考える力とは"勝ち方を自分で設計できる力"のこと。
コーチに言われたことをやるだけでなく、
自分で相手を観察し、戦い方を考え、試合の中で修正していく。
考える力は、選手としての"自立"を支える力です。

大きな大会を控えた今だからこそ、ぜひ最後まで読んでみてください。


アカペン

動く力、打つ力、挑む力…ここまで頑張ってきた!
でもさ、試合になると「どう攻めればいいか分からない」ってなるんだよね。

クロペン

それは"考える力"がまだ育ってないサインかも。

アカペン

考える力って、頭が良くないとダメってこと…?

クロペン

全然違うよ。考える力は"知識"と"習慣"で誰でも伸ばせる。
試合の中で何を見て、何を選ぶか。その判断力のことなんだ。


「動く力」が身体の土台、「打つ力」が技術の表現、「挑む力」が心の土台。
そして「考える力」は、その3つをつなげて"勝ちにつなげる力"です。

いくら動けても、打てても、強い気持ちがあっても、
考えなければ勝てない。

逆に言えば、考える力があれば、
自分より身体能力が高い相手、技術がある相手にも勝てる可能性が生まれます。


考える力が高い選手の特徴

考える力が高い選手には、共通する特徴があります。

1.試合の中で「修正」ができる

同じミスを繰り返さない。

考える力がある選手は、試合中にうまくいかないとき、
「なぜうまくいかないのか」を自分で分析して修正できます。

たとえば、ストロークがネットにかかったとき。
「緊張しているから」で終わらせるのではなく、
「打点が低い」「面が下を向いている」と原因を具体的に考える
そしてすぐに次の1本で試してみる。

この"修正のスピード"が、試合の中での成長であり、
勝てる選手とそうでない選手の差を生んでいます。

2.相手を「観察」して戦い方を変えられる

相手の弱点・パターンを見抜ける。

考える力がある選手は、相手のプレーをよく見ています。

「バックが苦手そうだ」
「サーブのコースが偏っている」
「前に出されると弱い」

こうした情報を試合の中で集め、自分の配球や展開に反映させられる。
つまり、試合をしながら"作戦"を組み立てているのです。

これは特別な才能ではなく、「何を見るべきか」を知っているかどうかの違いです。
見るポイントさえ分かれば、誰でも観察力は磨けます。

3.練習の「意図」を理解している

なぜこの練習をするのかが分かっている。

考える力がある選手は、「言われたからやる」ではなく、
「この練習は何のためにやるのか」を理解して取り組んでいます。

たとえば、ボレー練習をしているとき。
ただただ漫然とやるのか、
「この練習は、ポーチのタイミングを身体に覚えさせるためだ」と理解してやるのか。

同じ練習でも、意図を持っているかどうかで吸収できる量が全く違います。

4.自分の「強み」と「課題」を言葉にできる

コーチに聞かれなくても、自分で整理できている。

「自分の強みは何?」と聞かれたとき、すぐに答えられますか?
「今の一番の課題は?」と聞かれたとき、具体的に説明できますか?

考える力がある選手は、自分のプレーを客観的に把握しています。
だからこそ、練習で何を重点的にやるべきか、試合で何を活かすべきかが明確になる。

自分を"なんとなく"ではなく"言葉"で整理する。
これが考える力の大切な要素です。

5.「勝ちパターン」を持っている

どうすれば自分が勝てるかを知っている。

考える力が高い選手は、自分なりの「勝ちパターン」を持っています。

「サーブで崩して、3本目を叩く」
「ラリーで相手を動かして、甘くなったところを仕留める」
「前衛のポーチで流れを変える」

パターンは一つでなくて構いません。
大事なのは、「自分はこうすれば勝てる」という設計図を持っていること。

勝ちパターンがあると、試合の中で迷わなくなります。
苦しい場面でも「自分のパターンに持ち込もう」と思えることで、
挑む力ともつながり、ブレないプレーができるようになります。


アカペン

考える力って、試合中だけの話じゃないんだね。

クロペン

うん。試合中の判断、練習での意識、振り返り——全部つながってるんだ。

アカペン

でも、考えるって具体的にどうすればいいの?

クロペン

よし、次は"考え方の考え方"を整理しよう。


考える力を鍛える3つの視点

考える力は、大きく分けると3つの場面で使います。
それぞれの場面で「何を考えるか」を知っておくと、成長スピードが格段に変わります。

①試合中に考える——「観察→判断→実行」

試合中の考える力とは、「相手を見て、何をするか決めて、実行する」サイクルを回すことです。

具体的に、試合中に観察すべきポイントは——

相手について

  • フォアとバック、どちらが苦手か
  • サーブのコース・クセに偏りはないか
  • 前に出されたとき、後ろに下げられたときの対応はどうか
  • どんな場面でミスが増えるか(リードされたとき?競ったとき?)

自分たちについて

  • 今日の調子はどうか(ストロークの感覚、足の動き)
  • どのパターンがうまくいっているか
  • どこでポイントを失っているか

ここで大切なのは、全部を一度に考えようとしないこと。
まずは1つだけ「相手のバックはどうか?」など、観察テーマを絞ることがコツです。
(”考えすぎ”については、後ほど詳しく触れます。)

そして観察した情報をもとに、配球を変えてみる。
うまくいけば続ける。うまくいかなければまた修正する。
この「試す→確かめる→変える」を試合中に回すことが、考える力の実践です。

②練習中に考える——「目的を持って取り組む」

練習で考える力を鍛えるには、「この練習で何を身につけるのか」を明確にすることです。

たとえば——

  • 乱打なら「今日はアレーに7割集める」
  • サーブ練習なら「ファーストのスピードと回転量を意識する」
  • 展開練習なら「3本目の判断を速くする」

目的が明確だと、1本1本の質が上がります。
そして練習後に「できたか、できなかったか」を自分で判断できるようになる。

もうひとつ大切なのは、分からないことをそのままにしないこと。
「なぜこの配球なの?」「この場面で前衛はどこにいるべき?」
疑問を持ち、コーチや仲間に聞く。
その積み重ねが、考える力の"材料"になっていきます。

③試合後に考える——「振り返りで次につなげる」

試合後の振り返りは、考える力を伸ばす最大のチャンスです。

でも、多くの選手の振り返りは「勝った・負けた」「良かった・悪かった」で終わってしまう。
それでは次につながりません。

効果的な振り返りのポイントは3つ。

1.事実を整理する
→ どんな展開が多かったか、どこでポイントを取ったか・失ったか

2.原因を考える
→ なぜそうなったのか(技術?判断?メンタル?体力?)

3.次のアクションを決める
→ 次の試合や練習で何を変えるか、何を続けるか

この3ステップを簡単でいいから言葉にすることが重要です。
ノートに書く、コーチに話す、ペアと共有する——方法は何でも構いません。

「なんとなく終わる試合」を「成長につながる試合」に変えるのが、振り返りの力です。


アカペン

試合中も練習中も試合後も、考えることっていっぱいあるんだね…!

クロペン

最初からは全部できなくて大丈夫。
まずは「試合後に1つだけ振り返る」から始めてみよう。

アカペン

1つだけならできそう!

クロペン

うん。その"1つ"を続けることが、考える力の第一歩だよ。


「考えすぎ」は逆効果になる

ここまで「考える力」の大切さをたくさん伝えてきましたが、
ひとつだけ注意してほしいことがあります。

それは、「考えすぎる」と逆にプレーが悪くなるということです。

試合中に頭がフリーズする

「あのコースに打たなきゃ」「次はこうしなきゃ」「相手のバックを突かないと」——
試合中に考えることが多すぎると、頭がいっぱいになって身体が止まります。

ラリー中に配球を考えすぎて準備が遅れる。
サーブを打つ前にコースを迷って、フォームが崩れる。
ポーチに出るタイミングをはかりすぎて、結局出られない。

これは「考える力がある」のではなく、「考えることに振り回されている」状態です。

考える力の本当の目的は「迷わないこと」

ここが一番大事なポイントです。

考える力を鍛えるゴールは、試合中に"考えなくても正しい判断ができる状態"を作ることです。

矛盾しているように聞こえるかもしれませんが、こういうことです。

練習中や試合後にしっかり考える
→ パターンや判断基準が頭に入る
→ 試合中はそれが自然に出てくる
→ だから迷わずプレーできる

つまり、考える力とは「試合中に迷わないための準備力」なのです。

「考える時間」と「感じる時間」を分ける

実践のコツは、考えるタイミングを使い分けることです。

考える時間(=ポイント間、チェンジコート、タイムアウト)

  • 「さっきのポイントはなぜ取れた? 取られた?」
  • 「次のポイントでやることは何か」
  • 1つだけ決める

感じる時間(=ラリー中、プレー中)

  • 考えるのをやめる
  • ボールを見て、相手を見て、身体が反応するままに動く
  • 練習で積み重ねてきたことを信じて打つ

ラリーの最中に「ここにこう打とう」と頭で考えている時点で、もう手元にボールが来ているはず。
ラリー中は感覚に任せる
そしてポイントが終わったら、少しだけ頭を使う

このメリハリができると、考える力と動く力・打つ力・挑む力が噛み合って、
本当の意味で強いプレーができるようになります。


アカペン

えっ、考えるのが大事って言ってたのに、考えすぎはダメなの…?

クロペン

うん。考えるのは"準備"のため。試合中は考えたことを"信じて動く"。
練習で頭を使って、試合では身体に任せる。そのバランスが大事なんだ。

アカペン

なるほど…! ラリー中は考えなくていいんだ。

クロペン

そう。ポイント間にちょっとだけ頭を使って、あとは思い切りプレーする。
その切り替えができる選手が、本当に"考える力がある選手"だよ。


考える力を加速させる「Cross View」

考える力を鍛えるには「練習中や試合後にしっかり考え、試合中は身体に任せる」。
そのメリハリが大事だと伝えました。

では、試合後の振り返りをもっと効果的にするにはどうすればいいか?
ここで壁になるのが、「自分のプレーを客観的に見るのは難しい」という問題です。

自分のプレーを自分で正しく振り返るのは、実はとても難しい。
なぜなら、試合中は夢中でプレーしているので、
自分がどう動いていたか、正確には覚えていないからです。

そこで活用してほしいのが、CrossSportsのCross View(試合動画分析)です。

Cross Viewとは?

Cross Viewは、試合や練習の動画をコーチが分析し、
配球・ポジショニング・判断・心理面などをコメントで伝えるサービスです。

ただ動画を見て「ここが良い・悪い」で終わるのではなく、
「なぜそうなったのか」「次にどうすれば良いのか」まで踏み込みます。

動画分析が考える力を伸ばす理由

1.自分の"実際の動き"を見られる

試合中の自分は、想像と現実がかなりズレています。
「しっかり構えていたつもり」でも、動画を見ると構えが遅れている。
「攻めているつもり」でも、実は相手の打ちやすいところばかり打っている。

動画は事実を見せてくれます。
その事実をベースに考えることで、振り返りの精度が一気に上がります。

2.現役選手の視点でアドバイスがもらえる

Cross Viewの大きな特徴は、コーチ自身が現役の競技者であること。
実際に試合に出ているからこそ分かる「この場面の判断」「この展開の意図」を、
選手目線で伝えることができます。

教科書的な正解ではなく、実戦で使えるリアルな考え方をフィードバックします。

3.「考える材料」が手に入る

動画分析を受けると、「次はここを意識しよう」という具体的な課題が明確になります。
それを次の練習や試合で意識して取り組む。
その結果をまた動画で確認する。

この「プレー→分析→課題→実践→分析…」のサイクルこそが、
考える力を最も効率的に伸ばす方法です。

保護者の方へ

試合のあと、お子さんに「今日の試合どうだった?」と聞いて、
「うーん…よく分かんない」と返ってきた経験はありませんか?

これは考えていないのではなく、振り返り方を知らないだけです。

Cross Viewでは、動画をもとに「何が起きていたか」を一緒に整理するので、
お子さん自身が自分のプレーを語れるようになっていきます。

「試合の映像を見ながら親子で話す」
そんな時間が、お子さんの考える力を育てる大きなきっかけになります。


Cross View(試合動画分析)の詳細はこちら
https://crosssportsstsq.com/cross-view/


アカペン

動画で自分のプレー見るのって、ちょっと恥ずかしいけど…。

クロペン

最初はみんなそう。でも一度見ると「こうなってたんだ!」って発見がたくさんある。

アカペン

たしかに、自分が思ってるのと違うかもしれないもんね。

クロペン

そう。その"ギャップに気づくこと"が、考える力の出発点なんだ。


まとめ:4つの力で、強くなる

「考える力」は、他の3つの力をつなげて"勝ち"に変える最後の力です。

考える力が高まると、
試合中に自分で修正ができるようになり、
相手を分析して戦い方を変えられるようになり、
練習の質が上がり、振り返りから次の成長が生まれる。

ただし、考えすぎは逆効果。
練習と試合後でしっかり考えて、試合中は身体を信じて動く。
この切り替えができてこそ、考える力は本当の武器になります。

そしてこの力は、特別な才能ではなく、
「何を見て、何を考え、何を変えるか」を知ることで伸ばせます。


ここまで4回にわたって紹介してきた「4つの力」。

動く力——身体の土台。思った通りに身体を動かせる力。
打つ力——技術の表現。思い通りに打てる力。
挑む力——心の土台。失敗を恐れず前に進む力。
考える力——戦略の力。勝ち方を自分で設計できる力。

この4つは独立しているようで、すべてつながっています。

動ける身体があるから、考えた通りに実行できる。
打てる技術があるから、考えた配球を形にできる。
挑む心があるから、考えた作戦を恐れずに実行できる。
そして考える力があるから、その3つを"勝利"という結果に結びつけられる。

どれか1つが欠けても、本当の強さにはなりません。
でも、4つの力をバランスよく磨いていけば、
「自分で考えて、自分で戦える選手」に必ず成長できます。


Cross Sportsの活動

出張レッスン(マンツーマン・グループ)
https://crosssportsstsq.com/lesson/

ジュニア練習
https://crosssportsstsq.com/cross-sports-junior/

クラブ練習
Cross Sports 浜松
Cross Sports 浜松東
Cross Sports 選抜

マーヴェリック
https://crosssportsstsq.com/maverick/

Cross View(試合動画分析)
https://crosssportsstsq.com/cross-view/


アカペン

4つの力、全部つながってたんだね。
これからは1つずつ意識して練習してみるよ!

クロペン

そうそう、全部を一気にやろうとしなくていい。
今日1つ、明日1つ。その積み重ねが、きっと大きな力になるよ。

アカペン

よし!もっと強くなるぞ〜!

クロペン

いいね。その気持ちこそが、一番大事だよ。

投稿者プロフィール

Cross sports 山田 就蔵
Cross sports 山田 就蔵
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